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エンジニアがスウェーデンで働く上で必要な英語力は草野球レベルでOK

こんにちは!LIV INNOVATION 代表の吉澤です。本日は少し長めの記事となります。

 

海外への移住となると、「英語ができない→可能性ゼロ→私には無縁」と考えてしまう人が多くいるでしょうが、これは非常にもったいない考え方です。

また、TOEICの点数は海外企業で働く上で全く無意味で、そもそも欧州人はTOEICが何なのかすら知りません。今の時代、Skype等のオンラインビデオ通話で、TOEICよりも遥かに正確に英語力の評価ができます。

 

では、海外で暮らす上でどれだけの英語力が必要となってくるのでしょうか。

私の経験に基づいて説明します。

 

まず、外国で働く上で、必要な英語力というのは職種によって大幅に変わってきます。その職種が言葉にどれだけ依存するものなのかをイメージしていくと分かりやすいです。

 

例えば、イギリスでライターになりたいとしましょう。

 

雑誌や新聞、メディアに記事を寄稿するのであれば誤字脱字はもちろん僅かな文法の間違いであってもクオリティに響いてきます。ネイティブのイギリス人にとっても難しいものです。

つまり、この仕事は言葉への依存性が高い職種となり、野球で言えばプロ野球の一軍レベルとなります。

 

では、アメリカで和食レストランのシェフになりたいとしましょう。

英語が話せることに越したことはありませんが、それよりも美味しい料理を提供できることが重要です。

つまり、この仕事は言葉への依存性が低い職種となります。少年野球レベルで大丈夫です。

 

 

エンジニアとして働く上で必要とされる英語力

では、スウェーデンで自動車業界のエンジニアとして働きたいとしましょう。

冒頭にも書きましたが、実は大した英語力なんぞ必要ありません

 

まず、スウェーデン人の多くが英語に堪能です。ただ、母国語はスウェーデン語なので、当然英語は外国語となり、母国語を話す時よりも速度が落ち、語彙も減る人がほとんどです。

 

これが我々日本人にとって丁度良いのです。

 

同じ英会話でも、アメリカ人やイギリス人と話すのと、スウェーデン人と話すのとではまるで難易度が異なります。私は、会社では英語で働いていますが、スウェーデン人が話す英語は完璧に理解できます。

 

ただ、時々アメリカ人やイギリス人と話すことがありますが、何を言ってるのか分かりらない時が多々あります。ハリウッド映画を観てもよく分かりませんし、トランプ大統領の演説は難し過ぎてチンプンカンプンです。

 

これぐらいの英語力でも、意外なことに取引先から届く英語で書かれた要求仕様書の内容はきちんと理解できますし、その内容の交渉も可能です。

技術仕様書であれば、表やグラフが書かれており、文章を細かく読むよりも、表やグラフなどヴィジュアルとしての情報からまずは相手の意図を理解することが大切で、その上で文章を読んでいくとすんなりと理解できるパターンがほとんどです。

 

というわけで、エンジニアとして非英語圏で働くのであれば、完璧な英語力など全く必要がありません。エンジニアとして働く上で最も大切なことは、完璧な英語を話すことではなく、エンジニアとしての結果を出すことです。

 

そうは言っても、同僚との世間話やプライベートの手続きなど、日常で生きていく上で最低限の英語は必要になってきます。ただし、これらのやり取りをする上で必要な英語力というのは、一般的な日本人がせいぜい高校1年時までに習得した単語で十分でしょう。

 

我々日本人は既にかなりの英単語を知っています。現在このブログを読んでいるあなた、周りを見渡してみて下さい。目に入るものを英語で言えますか?ベッド、ソファ、キッチン、フード、チェア、テーブルなど、日本人の日常に英語は既に深く入り込んで来ています。これらの単語は日本人のサラリーマンであれば誰だって知っているでしょう。ですが、これらをスウェーデン語で言えますか?おそらく何一つ出てこないと思います。

 

であれば、「スウェーデン語はできない」と言えますが、日本人として、「私は英語ができない」というのは正しくありません

 

日本の学習指導要領によれば、中学校で900語、高校で1000語以上も英単語に触れています。合わせて2000語も学んだ言語を「できない」と言い張るのは理屈として間違えています

 

社内でのFIKA(コーヒーブレイク)の時の様子。私がいる時は同僚に英語で会話をしてもらっている。最近は、簡単な世間話であれば、スウェーデン語での意思疎通もできるようになってきた。

 

 

英語への苦手意識克服法

では、多くの日本人に共通する英語への苦手意識はどこから来るのか?

それは「慣れていない」だけなのです。

 

また野球で例えます。

誰もがいきなりヒットを打てるわけではありません。

 

上手くなるには、素振りも大切ですが、やはり実際に試合に出て、試合の独特な緊張感に慣れた人でないとヒットは量産できないでしょう。我々が中学高校で学んだ英語は全て素振りに相当します。受験勉強の英語というのは、血豆が潰れるほど、機械的に素振りをしただけに過ぎません。誰が最も美しい素振りができるのかを一生懸命競い合っていたのです。たまに試合に出る(=外国人と話す)と緊張で固まってしまい、美しい素振りはまるで役に立ちません。

 

また、英会話学校は所詮バッティングセンターでしょう。予め教材が用意され、先生は教えることに慣れたプロ。要は機械から飛んでくるボールが、必ずストライクゾーンに来るようなものです。

 

というわけで、単語帳と英会話スクールをやっていても一向に英語が上達しないのは、素振りをやってバッティングセンターに行ってるだけからです。英語を上達させるには、数多くの試合に出るしか方法がありません。素振りとバッティングセンターは試合があってこそ意味があります。何度も書きますが、スウェーデンでエンジニアとして働くのであればせいぜい草野球程度で十分です。

 

現に私の英語レベルは草野球以上高校野球以下と言ったところでしょう。しかし、日本の人が私が英語で話している姿を見ると「英語ベラベラですね!」と言われてしまう。

 

文法はめちゃくちゃですし、単語も幼稚なチョイスばかりですが、スピードはそこそこ速いのでそう聞こえるのでしょう。

 

でもこれでいいのです。私はこれで十分に草野球を楽しめるレベルなのです。

 

つまり、スウェーデンでエンジニアとして働く上での英語と、草野球でヒットを打つのは、ほとんど同じ努力の量ということです。私は野球経験ゼロですが、明日にでも草野球チームに入ったとして、素振りから始めて試合に出てヒットを打てるようになるまで、おそらく半年あれば何とか形にはなるのではないでしょうか。

 

英語も全く同じです。素振りと試合の両方を半年ほどやれば、いわゆる英語ベラベラになれます。但し、素振りは中高生の頃に散々やったのでもういいでしょう。適切なレベルの試合を探すことが大切です。ではそれはどこにあるのか。

 

渋谷や六本木です。(ふざけていません。真面目な提案です。)

 

スウェーデン大使館主催(六本木にある)のイベントに顔を出してもよいかもしれません。東京を始めとした大都市には多くの外国人が住んでいます。

 

旅行で来ている外国人ではなく、なるべく日本に長く住む予定の人を探しましょう。

 

その人と単発のトーナメントではなく、リーグ戦の草野球をやりましょう。

気が合う人をたった一人見つけて、毎週会える関係になれば半年でヒットはおろか、ホームランバッターになれるでしょう。

 

私もまさにこのパターンでした。

2011年当時、外国人と電話すらろくにできませんでしたが、たまたま会社の同僚にスウェーデン人がいて、毎日のように休憩と称して一緒にお茶をし、週末はサイクリングをしたり飲みに行ったりと、とにかく試合だらけでした。当初抱いていた緊張感は次第に解け、数ヶ月もしたら電話で話すことも全く苦ではありませんでした。

その後、2014年にホンダからBMW Japanへ転職をし、本格的に英語を使って働くようになり、草野球がせいぜい軟式から硬式になったようなイメージです。

 

というわけで、エンジニアの皆さん、英語を恐れる必要はありません。個人差はあるでしょうが、こんなもの今から何とでもなります。だいたい、自動車部品なんてほとんどが英語で世界共通の名称となっています。タイヤ、ブレーキ、サスペンション、シート、ミラー、エンジン、クランクシャフト、トランスミッション…

 

もう素振りは散々できています。もう十分です。血豆を作るのは辞めましょう。素振りをすればうまくなる、そんな幻想を抱くのも辞めましょう。現状を把握し、ターゲットを設定したら必要な環境を揃えるだけです。こんなことは仕事で毎日のようにやっていますよね?これを自身の英語力に置き換えれば良いのです。現状とターゲットはこのブログでだいたいイメージできるはずです。あとは環境をどう整えるかです。

 

 

またバッティングセンターに行きますか?

 

 

それとも草野球チームに入ってみますか?

 

英語を理由に海外移住を諦めるのはもったいない話です。

 

 

まとめ

・必要な英語力は職種で大幅に変わる。

・アメリカやイギリス等の英語ネイティブではなく、英語でも働ける非ネイティブの国に目をつけろ。

・エンジニアであればハリウッド映画が分からなくても全然働ける。

・英語よりも大切なものはエンジニアとしての技術力。

・英語は習うより慣れろ。たかだか草野球だと思え。

 

LIV INNOVATION代表 吉澤

 

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